通信制の美容師専門学校とは?

通信制の美容師専門学校は、国家資格である「美容師免許」を取得するための学校です。昼間や夜間に通う全日制に比べ、登校日数を少なくし、自宅学習を中心に進められるのが特徴。

修業年限は、通学制が原則2年以上なのに対し、通信制は3年以上と定められており、時間をかけて基礎から力を身につけていきます。

通信課程の内容

学び方は「自宅学習」と「スクーリング(学校での実技授業)」の組み合わせが法律で決められており、課題提出や定期試験も含まれます。

自宅学習

通信制の学びの中心は自宅学習です。学校から配布される教材を使って、法律や衛生管理、美容技術理論などの基礎知識を身につけます。課題レポートを提出し、添削指導や定期試験を通じて理解度を確認しながら進めていきます。

スクーリングの予習・復習や、国家試験の筆記対策も自宅で行うため、計画的に勉強時間を確保することが大切です。パソコンやスマホを使ったeラーニングを導入する学校もあり、学習支援も受けやすくなっています。

スクーリング

学校に登校し、実技や演習を受ける授業です。カットやワインディング、消毒などの技術を先生の指導のもとで練習します。登校時間は全日制より少なく、3年間で合計600時間以上(美容室で働いている人は300時間以上)が目安。

登校のタイミングは平日分散型や長期休暇集中型など学校ごとに異なり、ライフスタイルに合わせた通い方が選べます。

通信課程のメリット

学費の負担を抑えられる

通信制は登校日数が少なく施設利用も限られるため、全日制に比べて学費が安めです。学費は約50万〜80万円程度(※)が目安とされ、教材費や実習道具代を含めても全日制より負担を抑えられる傾向にあります。

働きながら学べるため、収入を得ながら資格取得を目指せる点も魅力です。

自分に合ったタイミングで勉強できる

通信制のメリットは、自分の生活に合わせて学習計画を立てられることです。平日の夜や休日に少しずつ勉強したり、スクーリングも夏休みや土日開講を選んだりと、柔軟に調整できます。

大学や他の専門学校と並行して学ぶ「ダブルスクール」、子育てや地方在住で通学が難しい人にも向いています。

働きながら資格取得を目指せる

通信制は社会人や主婦、サロンで働く人など幅広い人が対象です。すでに美容室で働いている人は、スクーリングの時間が短縮される制度もあり、実務経験を積みながら効率的に学べます。

通信課程のデメリット

通学制と比べて時間がかかる

通信制は修業年限が3年以上と決まっており、全日制(2年以上)より長くなります。そのため、早く資格を取りたい人には向かない場合もあります。

継続力が必要

登校が少ない分、自宅学習をどれだけ続けられるかがポイントです。課題提出や試験準備を後回しにすると負担が大きくなりやすいため、スケジュール管理やモチベーション維持が欠かせません。

定期的な通学が必要

通信制といっても、在宅だけで完結するわけではありません。必ずスクーリングに参加する必要があり、仕事や家庭の予定と重なると調整が必要です。国家試験前は登校頻度が増えるため、余裕を持ったスケジュール管理が求められます。