美容師資格の取得を目指せる美容専門学校の卒業後の就職先には、美容室のほかにもさまざまな選択肢があります。ここでは、どのような就職先があるのかを具体的にみていきましょう。さらに、気になる就職率についても解説します。
就職先として最も多いのが美容室ですが、その他にも結婚式場やヘアメイク事務所、ヘアセット専門店、美容サロンといった就職先もあります。それぞれの特徴について、順番に見ていきましょう。
美容室・美容院の中でも、チームワークやスタッフ同士の連携が求められる大型店。集客力が高いため、多くの顧客に対応でき、実践を通して技術を磨ける環境も整っています。
全国展開していることもあり、キャリアアップの機会が多く、努力次第で早期に昇進を目指すことが可能です。
平均年収は勤務地や実績などで変わりますが、企業規模が1,000人以上にのぼる美容室に就職した場合はだいたい323万円(※)となっています。店長を目指すことでより年収を上げることもできるでしょう。
小規模の美容室や美容院では、顧客1人1人とじっくり向き合うことができ、分業ではなく1人で業務を担当するため、実力をつけやすいのが特徴です。オーナーとの距離も近く、間近で経営ノウハウを学べる機会もあるため、将来的に独立や開業を目指すこともできます。
平均年収は大型店よりは下がる傾向にあり、企業規模が10~99人だと、297万円(※)程度になると予想されます。将来的にオーナーとして開業することで年収アップも夢ではないでしょう。
ドレスに合わせて、花嫁の魅力をヘアメイクで引き立てることが、結婚式場で働く美容師の重要な役割になります。人生の一大イベントの演出に携われることから、結婚式場の美容室やプライズルームも人気の高い就職先のひとつです。
また、ブライダルヘアメイクアーティストの平均年収は大きく差があり、200万円〜500万円程度(※)。勤務先のエリアや規模などで変わりますが、スキルによって指名をもらえるようになればフリーランスとしてより高い年収を目指せるでしょう。
雑誌などの撮影現場に派遣されてヘアメイクを施すのがヘアメイクアーティストの仕事。ヘアメイクアーティストになるには、ヘアメイク事務所に所属することが必要ですが、新卒で採用されるのは稀です。一般的には、美容室で実績を作ってからチャレンジする流れとなります。
ヘアメイクアーティストとしてヘアメイクプロダクションに就職した場合、年収はおよそ150万円(※)と低め。ただ、多くのヘアメイクプロダクションで歩合制が導入されていることから、指名されるようになれば年収が上がるとされています。
ヘアセット専門店や美容サロンも、美容師免許をもつ人が活躍できる場所です。特に、まつ毛エクステやまつ毛パーマなどの施術をするには、美容師免許が必要なため、資格を取得した後にアイリストとして就職している人もいます。
たとえば、ヘアメイクサロンに正社員として就職する場合、給料平均は20〜25万円前後が相場(※)です。年収にすると240~300万円程度となっています。もちろん、ヘアメイクサロンがある地域によって異なり、都心部や繁華街などナイトワーク向けのヘアセットサロンの場合は年収が上がる傾向にあります。
オーナーになるには、技術力はもちろんスタッフや売上の管理能力も求められます。非常に大変な仕事ですが、大きなやりがいは感じられるでしょう。最近は、自分の店舗を持たずに美容室の一画を借りる「面貸し」を活用して、独立する美容師の方もいます。
オーナーになった場合の平均年収は400~500万円程度と、一般的な美容師よりも年収が高くなります。店舗を複数展開したり、人気店になればフランチャイズ化したり、店舗数を増やすことで年収を上げることも可能です。
※掲載している年収については、あくまでも一例です。実際の就職先や地域などによって変わります。月収や年収についての詳細は就職先に確認するようにしてください。
美容師専門学校の中には、先輩たちの主な就職先として企業名を紹介している学校もたくさんあります。一例を挙げると、関西圏にも支店をもつ大手の「オーシャントーキョー」や「LIPS」、全国展開する「資生堂美容室」などの企業が常連です。
もし特定の美容室やサロンに就職したいと考えているなら、学校を選ぶ際に該当する美容室に就職した先輩がいるか、サロンに所属するプロが講師として所属していないかなどをチェックするのも良いでしょう。
美容専門学校は美容師資格を獲得する必要があるのはもちろん、各地の美容室やサロンとのつながりがあり、専門職として学校向けに求人情報が出されることが多く、就職率も高い傾向があります。学校によっては「就職率100%」を掲げているところも。
美容師資格を取得したからと言って、美容師だけを目指せるのではなく、アイリストやスタイリストを目指す学生もおり、意外と就職先が幅広いのも特徴です。就職に困ることはまずないと言えるでしょう。
美容師専門学校を卒業した後には、美容室のほかに、結婚式場やヘアセット専門店などさまざまな就職先があることがわかりました。とはいえ、就職できるかやっぱり不安という方もいるでしょう。そんな方は、就職サポ―トがしっかりした学校を探すのがおすすめです。
実は、進路や就職サポートについてオープンキャンパスでも情報をゲットできます。美容専門学校を選ぶ際には、目星をつけた学校のオープンキャンパスに足を運び、学校生活や就職後の将来像を明確にしたうえで決めると良いでしょう。
当メディアでは、大阪と兵庫で美容専門学校に通いたい方に向けて、おすすめの学校3選を紹介しています。お子様の性格やタイプに合った学校を選び、美容師資格の取得や技術を習得し、美容業界で活躍する人材を目指しましょう。